月下美人を育てている方は耳にすることがあるかもしれませんが、月下美人にはシュートと呼ばれる茎が発生することがあります。
月下美人以外にもシュートは発生しますが、植物を育てる機会の少ない方からすれば『シュートって何？』ということになると思います。
この記事では月下美人のシュートを実際の写真で紹介しつつ、シュートの正しい処理方法などについても詳しく解説しています。ぜひ参考にして下さいね。
- 月下美人のシュートとは？
- 月下美人のシュートを放置することのデメリット
- シュートの正しい処理方法
月下美人のシュートとは？【実際の写真】
月下美人のシュートとは、株の根元や太い茎から発生する強くて丸い茎のこと【上の写真参照】
通常の枝葉よりも成長する勢いが強いので、このシュートを管理することは月下美人を育てる上でとても重要なことと言えます。
ちなみにこちらの写真は、月下美人の新芽です。明らかにシュートとの違いが分かるかと思います。
シュートは丸い棒が勢いのままグンッと成長しようとしているのが伝わりますよね。
でも月下美人のシュートをそのまま放置してしまうとデメリットになることもあります。続いては月下美人のシュートを放置するこで起こるデメリットについて解説しています。
月下美人のシュートをそのままにするとどうなる？
シュートはとても勢いがあるのでグングン上方に成長し、そのまま放っておくと２ｍ以上にまで株が大きくなってしまいます。知人の家で１本の樹木に這わせる形で５ｍ近い高さにまで仕立てているのを見たことがありましたよ。
月下美人を庭先で育てるならそれでもよいですが、鉢植えで育てるのであればあまり背丈が高すぎるのは考えもの。
鉢植えとのバランスが崩れて倒れることが増えますし、管理も大変になるので正直デメリットの方が多いです。
シュートが出るということは月下美人が元気であるサインと言えますが、高さをおさえるためにはシュートを適切に処理することが大切になります。
仕立てている月下美人のシュートの処理方法
月下美人のシュートは、他の樹木で言うところの『強過ぎる新芽』のこと。
そのため、放置していればどんどん長く伸びていってしまうので、丁度よい高さでシュートの『成長点』を摘心してあげましょう。
シュートの先端を1～２ｃｍ程度カットしてあげると、シュートがこれ以上伸びなくなるので背丈が大きくなることを防げます。
シュートを挿し木で使いたい場合は、シュートを長めに成長させて茎が硬くなった部分をカットして挿し穂として使用しましょう。シュートの先端部は柔らかいので挿し穂には向きません。
シュートの成長を止める高さは、育てている鉢植えの大きさによって異なるので一概に言えませんが、５０ｃｍ～１５０ｃｍほどの高さになったら成長点を処理してあげるのがおすすめです。
複数シュートが出ている場合は同じ高さにする
シュートは複数個所から出ている場合もあると思います。その場合は同じ高さに揃えるようにしましょう。
植物の枝は高い方が優位になる性質があるので高い位置にあるシュートばかりが良く成長してしまい、株の生育バランスが悪くなってしまうので気をつけましょう。一方だけ成長するので見た目も悪くなってしまいますよ。
シュートを根元から切除するのはNG
先ほどもお伝えしましたがシュートは月下美人の元気であるサイン。力強い芽を出して自らを成長させようとしている訳なので、シュートを根元から切除するのは止めておきましょう。
植物にとって新芽を出すことは、新しい根を発生させることに繋がるとても重要なイベントなんです。
新芽を間引いてしまうことで樹勢の低下を招く恐れがあります。株の芽を出す力も衰えていってしまうのでシュートは株元から切除せずに残しておくようにしましょう。
切り取ったシュートは挿し木するのがおすすめ
高さを抑えるためにシュートをカットするのであれば、切り落とした茎を『挿し木』することで簡単に発根させることができます。
その際はシュートの先端付近ではなく茎が『茶色く木化した部分』または『硬くなった部分』を挿し穂として使うのが失敗しないためのポイントです。
シュートの先端付近は茎がしっかり固まっていないため挿し木してもすぐに枯れてしまいます。
まとめ
今回は月下美人のシュートに関する情報をまとめて紹介しました。シュートの正しい処理の仕方などお役に立てばうれしいです。
- 月下美人のシュートを放置すると背丈が高くなり過ぎる
- シュートは適正な高さで摘心して正しく処理
- 複数出ているシュートの摘心は同じ高さに揃える
- シュートは根元から切除してはいけない
- シュートは挿し木するのに適している
シュートを正しく処理したあとはぜひ挿し木にもチャレンジしてみて下さいね。
月下美人の葉を使っても発根させられますが、シュートを使う方が失敗する可能性が低いのでオススメですよ。
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