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小粒でも食べた時に甘さが口の中いっぱいに広がるリュウガン。台湾や東南アジアに旅行に行った際に宿泊先や市場などで食べる機会がありますよね。
輸入品が多いリュウガンですが自宅で栽培したものを食べてみたいと考えている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回はリュウガンを育てる方法について解説していきます。
リュウガンは近縁種であるライチよりも耐寒性があります。生育適温と耐寒性については以下の通りです。
リュウガンの木が成長して成木になると耐寒性は比較的高くなるので、一時的であればマイナス5℃程度の寒さであれば耐えられるようになります。
とはいえ枯らせてしまうと悲しいものがあるので、寒い地域でリュウガンを育てたいという場合。大きめの鉢植えでの栽培する方法がおすすめです。
この方法なら寒くなる時期に室内に移動することができ、霜や雪を避けることも可能になります。
できれば小さくても構わないので小型のビニールハウスの中にリュウガンの大鉢を入れて栽培する方法が一番理想的かと思います。
リュウガンを育てるなら『接ぎ木苗』か『取り木苗』がおすすめです。その理由は実生苗よりも早く結実するからですね。
リュウガンの場合『接ぎ木苗』『取り木苗』どちらも普段から販売しているものではないので、手に入れたいのであれば常にショップをチェックするようにしましょう。
メルカリやヤフオクなどでも出品されることが多いので、検索条件を保存しておくなど出品に合わせて通知が来るように設定すると良いですよ。
リュウガンの1年間の栽培スケジュールについて解説します。
月 | リュウガンの生育 | 新芽の成長 | 主な作業 |
---|---|---|---|
1月 | 花芽形成の時期 | ||
2月 | 花芽形成の時期 | ||
3月 | 花芽の開花時期 | 春梢伸長 | 春肥施肥 |
4月 | 花芽の開花時期 | 春梢伸長 | |
5月 | 果実の肥大時期 | 着果していない枝の切り戻し作業 | |
6月 | 果実の肥大時期 | 夏肥施肥 | |
7月 | 果実の肥大時期 | 夏梢伸長 | |
8月 | 果実の肥大時期 | 夏梢伸長 | |
9月 | 成熟 収穫期 | ||
10月 | 成熟 収穫期 | 秋肥施肥 | |
11月 | 花芽形成の時期 | 冬の寒さ対策 | |
12月 | 花芽形成の時期 |
リュウガンは冬の寒さでストレスを感じたタイミングで花芽を形成し、3~4月頃に花を咲かせます。
リュウガンの受粉率はそこそこ高いので、花さえ咲かせることができれば春にミツバチなどの昆虫が受粉を行い自然に結実してくれます。
一般的な果樹を育てる場合、果物を収穫したあとは実が付いた枝を剪定することが多いですが、リュウガンは収穫後の切り戻し剪定を行ってしまうと翌年に収穫できるリュウガンが採れなくなってしまいます。
その理由はリュウガンの収穫時期と花芽分化の時期の近さにあります。
リュウガンは9~10月に収穫を行いますがそのすぐ直後11月には花芽分化するため、収穫後にすべての枝を切り戻してしまうと花芽を着けることのできる枝が無くなってしまいます。これでは花が咲かず実もならないので翌年の収穫は0ということになります。
そのためリュウガンを育てる場合は収穫後に切り戻し剪定を行わないようにしましょう。
剪定作業は開花し実が付いたタイミングで実が付いていない枝を切り戻して、翌年に実を付けさせるための予備枝を作るという作業が中心となります。
4月に赤い新芽とともに花芽が上がりました。上の写真の丸くなっている芽がリュウガンの花芽です。
ここから次々に小さな花が咲き始めます。
こちらの写真がリュウガンの花の様子です。
リュウガンの花には雄花と雌花がありますが、一旦花が咲き出すと次々に咲くのでご覧の通り判別不能となります。でもミツバチや蟻など様々な虫たちが集まってくるので自然に受粉されます。
開花・受粉して3か月も過ぎるとだいぶリュウガンらしい形と色になってきます。
品種によっては収穫が10月になるものもありますが、主に収穫時期は9月。
リュウガンは収穫判断がちょっと分かりづらいのが難点。
完熟しても実が落下したり大きく変化がないのがリュウガンの特徴です。食べごろを見分けるポイントをまとめたので参考にして下さいね。
果実の色が大きく変化しないリュウガンですが、よく見ると同じ茶色でも濃淡が違っています。
最初は分からないかもしれませんが、黒味を帯びたものは熟していると判断できるようになると思います。以下の判断方法と組み合わせて活用してみて下さいね。
リュウガンの実を親指と人差し指で挟んで圧をかけてみましょう。未熟なリュウガンの実は中身も硬いので指で押しても硬さを感じると思います。
熟したものは殻ごと押したとしてもブニブニと形が変わるくらい柔らかくなっているので、すぐに判断できます。
上記の方法でも分からない時は、とりあえず1つ食べてみる方が早いです。上の方法での答え合わせのつもりで試しに食べてみましょう。
リュウガンはよほど早く収穫しない限りは、甘みがしっかり感じられるので大外れすることはまずないと思います。
柑橘類などの他の果物のように『酸っぱくて食べられない』ということは少ないです。
試しに食べた1つが甘くて美味しかったとしたら、その枝に付いているリュウガンの実はすべて熟している可能性が高いのでまとめて収穫できると判断することもできますよ。
これら3つの方法を駆使して美味しいリュウガンの収穫時期を見定めてみて下さいね。
この記事ではリュウガンの育て方や収穫のタイミングなどについて解説しました。
生のリュウガンは国内産でしか味わえない特別なもの。それも摘みたての一番フレッシュな状態のリュウガンを味わえるのは自分で育てたものでしか味わえないと思います。
ぜひリュウガンの育成にチャレンジしてみて下さいね。この記事が少しでもお役に立てたら嬉しいです。
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