金木犀（キンモクセイ）が二度咲きする理由と原因と分かり易く解説

金木犀を育てていると一度花が咲き終わったのにまた蕾がつく『二度咲き』という現象が起きることありますよね？

この二度咲きという現象はどんなことが原因で起こるのでしょう？

また、二度咲きが起こることで金木犀の樹体への影響はどうなのでしょうか？

今回の記事では金木犀の二度咲きに関する情報を分かり易くまとめているのでぜひ参考にして下さいね。

木犀の特徴

金木犀の名前は木の樹皮が動物のサイ（犀）の足の形状に似ていることから中国で『木犀』と名付けられ、【ギンモクセイ】の白い花色に対して、本種のオレンジ色の花色を金色に見立てたことがこの名前が付けられた由来とされています。

日本には江戸時代に中国から渡来し、その後挿し木によって全国各地に植栽が広まりました。

寒さに若干弱い性質があるため東北南部までが栽培の北限と言われていますが、実際には青森あたりまでは栽培実績があるようです。

秋にオレンジ色の花が咲くととても甘い香りがあたりに広まります。『ジンチョウゲ』『クチナシ』と合わせて日本の三大芳香木と呼ばれる花木です。

金木犀の二度咲きは良い？悪い？

金木犀に限らず、植物にとって『花を咲かせる』という現象はエネルギーを大きく消耗します。

ミカンなどの柑橘果樹を育ててみると分かり易いのですが、花芽が多くついた樹体は樹勢が弱り易く、また弱い樹体ほど花をたくさん付ける特性があります。

なので、花をたくさん咲かせるということはその分樹体のエネルギーを消費している現象ということをまずは知っておきましょう。

今回の金木犀の場合も一年のうちに花を二回も咲かせるということは、かなりの負担がかかっていると思った方が良いです。

花を二回見られて良い面もありますが、樹勢が弱まってしまうデメリットもあるので、その後の管理に注意するようにしましょう。

金木犀の二度咲きはなぜ起こるの？その原因

金木犀の二度咲きは以下の条件に合った時に起こります。

植物の抵抗力が低下し、病気や虫害に対する弱い状態に陥ることが原因とされています。

1. 強いストレスを受けた時
2. 花芽の着く気象条件が合致した場合

1｜強いストレスを受けた場合

樹勢が弱っている時や栄養不足になっていると花芽が着きやすくなるので二度咲きが起こり易くなります。

台風による暴風で樹体が揺すられると根が傷むなどの被害がでますが、そのような突発的なストレスを受けた際も花を着けようとするので二度咲きを起こすことがありますよ。

樹体に危機を感じると種を残そうとするのは、すべての植物に共通することだと思います。

2｜花芽の着く気象条件が合致した場合

ストレス要因以外でも、夏から秋への季節の移り変わりと同様の気象条件が別にあると、植物は勘違いをして花をもう一度咲かせることがあります。『狂い咲き』と呼ばれる要因と同じですね。

最近は温暖化の影響により秋になっても夏のような気候が続いたりするので、金木犀も勘違いを起こして二度咲きしてしまうことがあります。

気温の他にも雨の降る量や降雨時期によっても開花が前倒しになり、結果的に二度咲くというケースもあります。

金木犀は生育する地域の気温や降水量などの環境条件に敏感なため、年によってそれらが変化すると二度花芽が出てくる可能性が高くなります。

最近では二度咲きする金木犀の品種もあるようなので、興味があればチェックしてみて下さいね。

二度咲きした後の行動

先ほども解説しましたが、二度咲きさせてしまうと金木犀の樹勢は低下傾向にあると思ってください。

そのため何もせずに放置していると株が弱ってしまい最悪枯れてしまう可能性もあるので注意しましょう。

二度咲きする場合は肥料をきちんと与えましょう。金木犀は肥料焼けを起こしやすいのでゆっくり肥効が長く効く『緩効性化学肥料』を株元に撒いておくのがおすすめです。

二度咲きすることが分かったら早めに与えるようにしましょう。

まとめ

今回は金木犀が二度咲きする理由と、二度咲きした場合の対処方法について解説しました。

花を見る人にとっては『二度咲き』は嬉しいことですが、植物にとっては結構な負担なイベントになります。

咲いてしまうのは止めようがないのでそれはそれで花見を楽しんで頂いて、二度咲きしたあとの樹勢回復のサポートをしっかりしてあげて下さいね。

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